ライフステージで考える保険:病気・ケガ
病気・ケガへの備えは、どのライフステージでも重要度が高い一方、年齢とともに必要性が変化していきます。医療保険・がん保険の使い分けと、6つの節目それぞれでの考え方を解説します。
病気・ケガへの備えは、6つのライフステージすべてを通じて重要度が高い、数少ないリスクです。若いうちは収入減への備えという側面が強い一方、年齢を重ねるにつれて入院そのものへの備え、そして加入のしやすさそのものが課題になっていきます。ここでは、病気・ケガへの備えについて、就職から定年退職までを通じてどのように考え方が変わるかを整理します。
病気・ケガに備える保険の種類
病気やケガに備える代表的な保険には、以下のようなものがあります。
| 保険の種類 | 保障期間 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 終身医療保険 | 一生涯 | 保険料が加入時から変わらない。女性疾病特約・通院保障特約・先進医療特約など特約が豊富 |
| 定期医療保険 | 「10年」「65歳まで」など期間または年齢で設定 | 保障内容は終身医療保険とほぼ同じ。更新時に保険料が年齢に応じて上がる |
| 女性保険 | 定期・終身のいずれか | 医療保険に女性疾病特約をセットにしたタイプ。妊娠中は加入できないため、検討するなら妊娠前が目安 |
| がん保険 | 定期・終身のいずれか | がんと診断された際にまとまった診断給付金を受け取れるタイプが中心。保険会社によりがんの定義や保障範囲が異なる |
| 生活習慣病保険 | 定期・終身のいずれか | がん・心疾患・脳血管疾患等を保障。心疾患・脳血管疾患は労働制限や入院が保障の条件になることが多い |
ライフステージ別の重要度の推移
がん保険・医療保険は、他の困りごとと違って全ステージを通じてLv2以上を保ち続け、大きく0に落ちることがない点が特徴です。子の独立のタイミングでLv3に上がるのは、加齢による罹患リスクの上昇と、新規加入のしやすさが下がっていくタイミングが重なるためです。
| 保険の種類 | 就職 | 結婚 | 出産 | 住宅購入 | 子の独立 | 定年退職 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| がん保険 | Lv2 | Lv2 | Lv2 | Lv2 | Lv3 | Lv2 |
| 医療保険 | Lv2 | Lv2 | Lv2 | Lv2 | Lv3 | Lv2 |
就職
会社員の場合、有給休暇や高額療養費制度があるため、必ずしも高額な保障が必要とは限りません。休業期間中の収入減を補う目安として、会社員は日額5,000円〜10,000円程度、自営業者は日額10,000円〜15,000円程度がよく参照されます。医療保険・がん保険は健康なうちにしか加入できない商品が多く、保険料が年齢とともに上がる仕組みの商品が多いため、若いうちに検討したほうが月々の負担を抑えやすいという特徴があります。
病気・ケガの対策チャート
結婚
結婚後も、病気・ケガへの備えの重要度は引き続き高い水準にあります。高額療養費制度や傷病手当金といった公的な制度でまかないきれない部分を、保険で補うという考え方が基本です。女性の場合、AYA世代(15歳〜30歳前後)でがんに罹患すると妊孕力に影響が及ぶ可能性があるとされ、女性疾病特約や一時金タイプのがん保険が選択肢として挙げられます。
病気・ケガの対策チャート
出産
子が生まれた後は、自分自身の入院時に子の付き添いが必要になる場合の個室費用や、親の食事代・交通費なども考慮した備えが検討されます。会社員の場合は有給休暇や高額療養費制度があるため必ずしも高額な保障は必要ありませんが、女性疾病特約は医療保険に上乗せする形で比較的安価に備えられる選択肢として挙げられます。
病気・ケガの対策チャート
住宅購入
住宅ローンを組んでいる場合、団信の特約でがんや3大疾病・7大疾病と診断された際に住宅ローンの残債が免除されるタイプもあります。ただし、こうした特約はあくまで住宅ローン残債分の免除であり、生活費用まではカバーされません。退院後の通院や寛解までの検査費用、治療による労働制限を考え、医療保険やがん保険で生活費部分を別途備えておく考え方が一般的です。
病気・ケガの対策チャート
子の独立
病気を発病した後は、新たに医療保険へ加入しにくくなったり、加入できても保険料の負担が増える・保障内容に制約が加わる「引受基準緩和型」などに限られたりすることがあります。厚生労働省の令和5(2023)年患者調査によると、入院受療率(人口10万人あたり)は全国平均945人であるのに対し65歳以上では2,449人と大きく増加しており、健康なうちに終身タイプの医療保険を充実させておきたい最後の機会ともいえる時期です。
病気・ケガの対策チャート
定年退職
厚生労働省の令和6(2024)年人口動態統計によると、日本人の死因の1位はがん(全死亡者の23.9%)、2位は心疾患(14.1%)です。年齢が高くなるほど入院する確率も高くなる傾向にあるため、医療保険の準備がまだの場合はこの時期の加入をおすすめします。経済的な不安を抱えずに納得のいく治療を受けるためにも、がん保険・生活習慣病保険での備えを検討したい時期です。
病気・ケガの対策チャート
まとめ
病気・ケガへの備えは、他のどの困りごとよりも一貫して重要度が高いリスクです。若いうちは収入減への備えという側面が強く保険料も抑えやすい一方、年齢を重ねるほど入院そのもののリスクが高まり、新規加入も難しくなっていきます。健康なうちに、終身タイプの保障を中心に備えておくことが、長い目で見て安心につながります。
※本記事は編集部が作成した一般的な参考情報です。特定の商品・保険会社を推奨するものではなく、断定的な提案でもありません。実際の要否は、各代理店の窓口で保険募集人にご確認ください。統計・制度に関する数値は今後変更される可能性があるため、最新の情報をあわせてご確認ください。
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