ライフステージで考える保険:介護
介護への備えは、若いうちは優先度が低い一方、子の独立以降に重要度が急上昇するリスクです。公的介護保険の仕組みと、民間の介護保険の役割を、6つの節目それぞれでの考え方とあわせて解説します。
介護への備えは、若いうちはほとんど意識されない一方、40代以降になると現実的なテーマとして急速に重要度が上がっていくリスクです。公的介護保険の対象年齢や保障範囲を理解したうえで、民間の介護保険をいつから検討すべきかを考えることが大切です。ここでは、介護への備えについて、6つのライフステージを通じてどのように考え方が変わるかを整理します。
介護に備える保険の種類
要介護状態になった場合、まず給付のベースになるのは公的介護保険です。40歳から64歳の方は「第2号被保険者」として、加齢に伴う16種類の特定疾病によって要介護状態と認定された場合に限り給付を受けられます。65歳以上の「第1号被保険者」は、原因を問わず要介護認定を受ければ給付を受けられるという違いがあります。
この公的介護保険を補う目的で検討されるのが、生命保険会社の「介護保険」です(損害保険会社では取り扱いがありません)。給付条件には、公的介護保険の要介護認定に準じる「公的介護保険制度連動型」と、保険会社独自の基準を設けているタイプがあり、加入時にはどちらの給付条件かを確認しておく必要があります。多くの保険会社では加入年齢を40歳以上としているため、それより若い時期は加入自体が難しい場合もあります。
ライフステージ別の重要度の推移
介護保険は、就職から住宅購入までの間はLv1〜2と低めで推移し、子の独立・定年退職でLv3(最大)へと大きく上昇します。これは、加齢に伴う要介護リスクの上昇と、公的介護保険の保障範囲が広がる(第2号被保険者→第1号被保険者)タイミングが重なるためです。
| 保険の種類 | 就職 | 結婚 | 出産 | 住宅購入 | 子の独立 | 定年退職 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 介護保険 | Lv1 | Lv1 | Lv1 | Lv2 | Lv3 | Lv3 |
就職
要介護状態になった場合、まず給付のベースになるのは公的介護保険ですが、その適用は原則65歳以上です。保険会社によっては加入年齢を40歳以上としているケースも多く、就職したばかりの時期に介護保険への加入を積極的に検討する優先度は、他のリスクと比べて高くないという考え方が一般的です。
介護の対策チャート
結婚
結婚後も、介護保険への加入年齢の制約は変わりません。保険会社によっては加入年齢を40歳以上としているケースが多く、結婚後すぐに介護保険への加入を積極的に検討する優先度は、他のリスクと比べて高くないという考え方が一般的です。ただし、死亡保障に介護特約を付加できる商品もあり、保険料の負担が無理のない範囲であれば選択肢の一つとして検討されることもあります。
介護の対策チャート
出産
子が生まれたばかりの時期も、介護保険への加入を積極的に検討する優先度はまだ高くないという考え方が一般的です。要介護状態への備えよりも、病気・ケガや就業不能へのリスクを先に検討したほうがよいと考えられます。
介護の対策チャート
住宅購入
住宅購入のタイミングでも、介護保険への加入を積極的に検討する優先度はまだ高くないとされています。②・③で挙げた病気・ケガや就業不能へのリスクを先に検討したほうがよいと考えられますが、40歳が近づくにつれて少しずつ現実的なテーマとして意識され始める時期でもあります。
介護の対策チャート
子の独立
40歳から64歳の方は「第2号被保険者」として、16種類の特定疾病によって要介護状態になった場合に限り給付を受けられます。ここで注意したいのが民間介護保険の給付条件で、「公的介護保険制度連動型」は公的介護保険の要介護認定を受けないと給付を受け取れないため、16種類の特定疾病以外を原因とする介護状態には対応できません。介護は家族の負担も大きく、この時期から現実的に検討する価値が高まっています。
介護の対策チャート
定年退職
65歳以上の方は「第1号被保険者」として、原因を問わず要介護認定を受ければ給付を受けられます。定年退職後は収入が年金中心になるため、介護費用の負担が家計に直結しやすく、備えの優先度はこれまでで最も高い時期といえます。介護は本人だけでなく家族の負担も大きく、場合によっては介護をする家族が仕事を続けられなくなることもあるため、優先的に検討したいリスクです。
介護の対策チャート
まとめ
介護への備えは、若いうちは優先度が低い一方、40代以降に現実的なテーマへと変わっていくリスクです。多くの保険会社が加入年齢を40歳以上としているため、公的介護保険の対象範囲が広がる子の独立・定年退職のタイミングを目安に、給付条件をよく確認したうえで検討するとよいでしょう。
※本記事は編集部が作成した一般的な参考情報です。特定の商品・保険会社を推奨するものではなく、断定的な提案でもありません。実際の要否は、各代理店の窓口で保険募集人にご確認ください。統計・制度に関する数値は今後変更される可能性があるため、最新の情報をあわせてご確認ください。
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