女性保険は本当にお得?選ぶ前に知っておきたい特徴と注意点
女性保険は女性特有の病気に手厚い医療保険ですが、内容を理解せずに選ぶと期待したほどお得でないこともあります。特徴・注意点・普通の医療保険との違いを解説します。
「女性ならやっぱり女性保険に入るべき?」保険の窓口で勧められたり、周囲の加入者の話を聞いたりすることがある女性保険。興味はあるけれど、本当にお得な保険なのか、ほかの保険と何が違うのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
女性保険はひと言でいうと、女性用にアレンジされた医療保険のことです。基本的には、病気やけがで入院・手術をしたときのために備える保険ですが、乳がんや子宮筋腫、妊娠中毒症や帝王切開など、女性特有の病気のときに保障額が増額される点が特徴です。ただし、内容をよく理解せずに選んでしまうと、お得な保険とそうでもない保険があり、期待とのズレが生じることもあります。
この記事では、女性保険の特徴や注意点を整理し、普通の医療保険との比較や、女性保険に向いている人の傾向を紹介します。自分にとって本当に必要な医療保険が何かを考える参考にしてください。
女性保険とはどんな保険か
まずは女性保険がどんな保険なのかを、できるだけわかりやすく紹介します。
女性疾病への保障が手厚い医療保険
女性保険とは、女性特有の病気や女性がかかりやすい病気などで入院した場合に、入院給付金が上乗せされる保険です。たとえば、入院給付金が日額5,000円の契約の場合、女性疾病で入院すると女性疾病入院給付金が上乗せされ、合計で日額1万円受け取れる、といったイメージです。
ボーナスのような給付がある商品も
女性保険には「ボーナス」と呼ばれる健康お祝い金や生存給付金がついた商品もあり、一定年数ごとに数万円程度のお金を受け取れる場合があります。健康お祝い金は、一定期間(3〜5年前後)、保険を使うような病気やけががない、あるいは入院日数・回数が一定基準以内におさまっているなどの条件を満たしたときに受け取れます。生存給付金は、保険を使ったかどうかに関係なく、その時点で生きていれば受け取れるタイプです。
ただし、これらは保険会社からのプレゼントではなく、その分の保険料を支払っているため、実質的には積み立てに近いものといえます。
普通の医療保険との違い
女性保険と普通の医療保険の大きな違いは、女性疾病で入院したときの入院給付金が増額される点です。どちらの保険も入院給付金と手術給付金がおもな保障であり、保障される条件なども、同じ保険会社の商品であれば原則変わりません。付加できるおもな特約なども、ほぼ同じであることが多いです。
そのため、同じ保険会社に「医療保険」と「医療保険(女性向けプラン)」のような商品があった場合、ベースとなる保障は基本的に同じと考えてよいでしょう。保障以外の部分では、女性保険には健康お祝い金・生存給付金のような給付がついている商品や、つけられる商品がやや多いという特徴があります。
| 保障の種類 | 女性保険 | 普通の医療保険 |
|---|---|---|
| 入院給付金 | ○ | ○ |
| 手術給付金 | ○ | ○ |
| 女性疾病入院給付金 | ○ | × |
| 先進医療 | ○(基本保障または特約) | ○(基本保障または特約) |
| 健康お祝い金・生存給付金 | △(商品による) | △(商品による) |
女性保険の対象となる病気は商品によって違う
女性保険の一番の特徴といえる女性疾病入院給付金の対象になる病気は、保険会社によって少しずつ違っています。
基本的には、女性特有のからだの器官に起こる病気や、妊娠・出産にともなう合併症(通常の妊娠・出産は除く)などが女性疾病に含まれ、これらはどの保険会社でもおおむね共通しています。そのほか保険会社によっては、甲状腺の病気を対象にしたり、がん全般を対象にしたりしているところもあります。
| 区分 | 具体例 |
|---|---|
| 各社おおむね共通で対象になる病気 | 乳がん、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣がんなど(乳房や女性生殖器にかかわる病気)、子宮外妊娠、妊娠中毒症、帝王切開、流産など(妊娠・分娩および産じょくの合併症) |
| 保険会社によっては対象になる病気 | 甲状腺の病気、がん全般、関節リウマチなど |
妊娠や出産への保障はどうなる?
女性保険を検討している方のなかには、妊娠や出産にかかわる保障について気にしている方も多いため、もう少し詳しくみてみましょう。
妊娠や出産で何かあったときは保障される
妊娠や出産における合併症は、女性疾病として保障されます。帝王切開も女性疾病として保障される商品が一般的です。妊娠・出産にともなう合併症などの病気は女性ならではのリスクであるため、こうした病気への保障が手厚いことは、女性にとってメリットといえます。
ただし、妊娠中や出産前後に合併症が起きず、分娩も自然分娩であった場合は病気ではないため、女性保険・医療保険としての保障はなく、通常の入院給付金も出ません。
妊娠中でも加入できるが条件がつく
妊娠・出産のリスクに備えて、妊娠してから女性保険に加入できるかというと、基本的には加入できます。ただし、妊娠してからの加入の場合は、妊娠や出産にともなう合併症が保障されないという条件がつくのが一般的です。商品によっては、妊娠8カ月(28週)以降の申し込みができない場合もあります。
妊娠・出産にともなう病気のリスクを踏まえて保険に入りたいと考えている方は、妊娠する前に加入を検討しておくことをおすすめします。
女性保険にしたほうがよいのか?
女性保険がどんな保険かわかってきたところで、普通の医療保険ではなく女性保険にしたほうがよいのか、それとも普通の医療保険でもよいのかを考えてみましょう。
普通の医療保険でも女性疾病は保障される
女性保険と普通の医療保険の違いは、女性疾病のときに保障の上乗せがあるかどうかです。つまり、普通の医療保険でも上乗せがないだけで、女性特有の病気である乳がん・子宮筋腫・子宮内膜症などは保障されますし、妊娠中毒症・帝王切開なども保障されます。
そのため、女性保険が必要かどうかは、女性疾病になったときに他の病気のときよりも多くの保障が必要だと考えるかどうかによって変わってきます。
女性保険は普通の医療保険より保険料が高くなる傾向
女性保険は、普通の医療保険と比べて保険料がやや高く設定されている傾向があります。保険料の差額分を、女性疾病への上乗せ保障として払っているということです。
たとえば、入院給付金の保障内容がほぼ同じ女性保険と医療保険を比べると、月々数百円程度の保険料差になることが一般的です。この差額を長期間払い続けた場合の総額と、女性疾病で入院した場合に上乗せで受け取れる給付金の見込み額を比較して、お得かどうかを判断することになります。差額の大きさや、実際に女性疾病で入院する可能性は加入者の年齢や家族歴によっても異なるため、一概に「お得」「お得でない」とは言い切れません。具体的な保険料は商品によって差があるため、比較検討する際は、複数の商品の見積もりを取り寄せて確認することをおすすめします。
ボーナスには過度に期待しない
一部の女性保険にある健康お祝い金や生存給付金は、その分の保険料を多く支払っていて、後から戻ってきているだけのものです。貯蓄としての利回りが特別よいわけではありません。こうでもしないと貯金ができないという方には意味があるかもしれませんが、ボーナスの有無を理由に女性保険を選ぶ必要性は高くないと考えられます。
女性保険が向いていると考えられる人
以上を踏まえると、女性保険が向いている、検討する価値がありそうな人は、たとえば以下のような人です。
- 女性疾病になったときに、多くの保障が必要だと考える人
- 女性疾病のリスクが高いと考えられる人(将来、妊娠・出産の予定がある、親が乳がんになっているなど)
- がん保険に入る余裕がなく、医療保険である程度のがん保障も持ちたい人(女性疾病にがんが含まれる商品の場合)
女性保険に入るときの3つの注意点
女性保険の特徴を踏まえ、検討・加入するときは、次の3つのことに注意しましょう。
- 各社の女性保険を比較する(女性疾病の内容、保険料)
- 女性保険だけでなく普通の医療保険もあわせて比較・検討する
- ボーナスがあるかないかにはこだわりすぎない
まとめ:女性保険は普通の保険も含めた比較検討が必要
女性保険は、女性特有の病気のときに入院給付金が多くもらえる医療保険です。女性にとってはメリットのある保険ですが、その分保険料がやや割高になっていること、また普通の医療保険でも女性特有の病気が保障されることを理解しておく必要があります。
自分にとって女性疾病の保障がどの程度必要なのか、普通の医療保険と比べて女性保険にお得感があるのかをしっかり比較検討したうえで、加入を判断することをおすすめします。
※本記事は編集部が作成した一般的な参考情報です。特定の商品・保険会社を推奨するものではなく、断定的な提案でもありません。実際の要否は、各代理店の窓口で保険募集人にご確認ください。統計・制度に関する数値は今後変更される可能性があるため、最新の情報をあわせてご確認ください。
ほけんスコア編集部
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