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外貨建て保険のメリット・デメリットと加入時の3つの注意点

公開日:2026-09-19更新日:2026-09-19
外貨建て保険のメリット・デメリットと加入時の3つの注意点

外貨建て保険のしくみやメリット・デメリット、為替変動が受取額に与える影響を試算例とともに解説。加入時に確認したい3つの注意点もまとめます。

低金利環境の中で、利率の高さから外貨建て保険が気になっている方もいるのではないでしょうか。外貨建て保険は「保険」という名称ですが、実際にはリスクのある金融商品としての側面を持っています。そのことを理解せずに加入すると、将来元本割れしたり、想定していた金額を受け取れなかったりする可能性があります。

ここでは、外貨建て保険のメリット・デメリットや為替変動の影響の大きさ、加入に向く人・向かない人、加入時に確認しておきたい注意点を解説します。

外貨建て保険とは

外貨建て保険とは、積立金を外貨で運用する生命保険です。米ドルや豪ドルで運用する商品が多く、終身保険・養老保険・個人年金保険など貯蓄性のある保険が中心です。保険金・保険料・積立金の運用利率(予定利率)などが外貨ベースで決まっているため、イメージとしては外国の保険に加入するのに近い性質を持ちます。

日本では低金利が長く続いているため、円建てで貯蓄性の高い生命保険を設計しにくい事情があります。金利が相対的に高い外貨で運用することで、積立利率を高く設定できる点が、外貨建て保険が販売される理由です。

ただし、保証されているのはあくまで外貨ベースの金額である点に注意が必要です。日本円で保険料を支払い、日本円で保険金や解約返戻金を受け取る場合、為替の変動によって支払う金額・受け取る金額が変動します。日本円ベースで見ると、保険金や解約返戻金の額は保証されておらず、得する場合もあれば元本割れして損する場合もあります(一部、日本円での最低保証や保険料固定型の商品もあります)。

保険料を支払う(円)外貨で運用(外貨ベースで積立)為替レートにより変動受け取り(日本円に換算)円安なら増加することも円高なら目減りすることも※具体的な通貨・為替レート・金額は簡略化したイメージです

外貨建て保険のお金の流れ(イメージ) ※為替レートにより受取額(円換算)は増減します

外貨建て保険のメリット・デメリット

メリットデメリット
外貨ベースで見ると貯蓄効果が高い為替変動により損失(為替差損)が出ることがあり、元本割れの可能性もある
為替変動により利益(為替差益)が出ることがある為替変動により支払う保険料が高くなることがある
日本円の価値が低下するリスクへの備えになる円と外貨の両替時に手数料がかかる

為替変動の影響を試算例で確認する

外貨建て保険が為替の変動でどの程度影響を受けるか、簡単な試算例で確認してみましょう。以下はあくまで為替変動の影響度合いをイメージするための仮定の数値例であり、将来の為替水準を予測するものではありません。

米ドル建ての一時払個人年金保険(据置期間10年、積立利率1%)に、保険料5万ドルを1ドル=100円のときに加入したケースを考えます。

通貨米ドル日本円換算(1ドル=90円)日本円換算(1ドル=110円)
加入時の保険料50,000ドル5,000,000円5,000,000円
10年後の年金原資55,231ドル4,970,790円6,075,410円
運用成果110.5%99.4%121.5%

米ドルベースでは10年間で10.5%資産が増える計算になりますが、円高が進んで1ドル=90円になっていた場合は0.6%の損失に転じます。逆に円安が進んで1ドル=110円になっていれば21.5%の利益になります。外貨建て保険(特に一時払の商品)は、保険自体の利率よりも為替変動の影響のほうが大きくなりやすい点を理解しておく必要があります(一時払ではなく毎月保険料を支払う積立タイプであれば、為替変動の影響は相対的に小さくなります)。

こんな人は外貨建て保険に向かない

以下のような人は、外貨建て保険への加入に慎重になったほうがよいと考えられます。

  • 絶対に元本割れしない貯蓄をしたい人、株などのリスク商品を避けたい人
  • 将来の生活費など、絶対に必要になるお金を準備したい人
  • 積立タイプで、為替により保険料が値上がりすると困る人(一部、円建てで保険料が固定された商品もあります)
  • 外貨建て保険や為替変動のリスクの仕組みがよくわからない人

逆に、リスクをとって積極的に運用したい人、資産を複数の外貨に分散したい人、海外赴任・海外旅行などで外貨を活用したい人にとっては、選択肢の一つになり得ます。ただし、外貨建てMMFや外貨建て債券、FXなど他の外貨建て商品もあるため、投資コストや流動性もあわせて比較検討するとよいでしょう。

加入時に確認しておきたい3つの注意点

  1. 一時払の保険は為替の動向を特に注意する: 一時払タイプは保険料支払時と保険金・解約返戻金受取時の為替レートの差が直接影響するため、加入時の為替水準を踏まえて検討する
  2. 保険金を据え置ける商品かを確認する: 保険金を外貨のまま保険会社に据え置ける機能があれば、円高のタイミングで無理に日本円に換える必要がなく、為替リスクを軽減しやすい
  3. 為替手数料の水準を確認する: 保険料支払い時・保険金受取り時にかかる為替手数料は保険会社によって差がある。貯蓄性が同程度であれば、手数料の低い商品を選ぶという考え方がある

外貨建て保険の主な種類

保険種類特徴
外貨建て終身保険積立金を外貨で運用する終身保険。受取時の為替レートにより円換算額が増減する
外貨建て一時払終身保険加入時に全額を支払う一時払タイプ。為替レートの差による損益の影響がより大きい
外貨建て養老保険・個人年金保険積立金を外貨で運用する養老保険・個人年金保険。保険金・年金の受取額が為替により増減する

一時払商品は、退職金などまとまった資金を、実際に使用するまでの間運用する目的で利用されることがあります。なお、円建てで元本保証が付いた商品も一部にあるため、元本割れを避けたい場合はそうした商品もあわせて検討するとよいでしょう。

まとめ

外貨建て保険は、外貨ベースで見れば貯蓄性のある生命保険ですが、日本円で保険料を支払い日本円で受け取る一般的な加入形態では、為替変動の影響を大きく受ける金融商品です。元本割れをしたら困るという人には向かず、為替リスクを理解したうえで余裕資金を積極的に運用したい人が検討する保険といえます。保険という名称から安全そうなイメージを持ってしまいがちですが、その性質を正しく理解したうえで加入を検討しましょう。

※本記事は編集部が作成した一般的な参考情報です。特定の商品・保険会社を推奨するものではなく、断定的な提案でもありません。実際の要否は、各代理店の窓口で保険募集人にご確認ください。統計・制度に関する数値は今後変更される可能性があるため、最新の情報をあわせてご確認ください。

執筆

ほけんスコア編集部

Googleの公開データをもとに保険の窓口を客観的に比較・解説する、ほけんスコアの編集チームです。

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