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賃貸住宅に火災保険は必要?お得な加入方法と選び方のポイント

公開日:2026-09-19更新日:2026-09-19
賃貸住宅に火災保険は必要?お得な加入方法と選び方のポイント

賃貸住宅における火災保険の必要性、家財保険・借家人賠償責任保険・個人賠償責任保険の内容、保険料の相場と選び方のポイントを解説します。

マンションやアパートなどの賃貸契約では、敷金・礼金や引っ越し費用など何かとお金がかかります。そんなときに、火災保険にかかる費用も負担に感じる方は少なくありません。「加入する義務はあるの?」「更新はしなくてもいいのでは?」と悩む方もいるでしょう。

ここでは、賃貸住宅で暮らすうえで知っておきたい火災保険の必要性から、補償内容、選び方、保険料の相場まで整理します。

1. 火災保険は生活を守るために必要なもの

火災保険で自分の生活を守る

自分の不注意で火災を起こしてしまった場合、マンションやアパートの建物や近隣にまで被害が及ぶことがあります。大家さんや近隣への補償、自分の家具・家電などの損害を、貯金だけでまかなうのは現実的に難しいケースが多いでしょう。火災保険に加入していれば、こうした損害を自己負担せずに済みます。

火災保険と「失火責任法」の関係

日本には「失火責任法」という法律があり、失火をしてしまった人に重大な過失がない限り、失火についての損害賠償を請求されないことになっています(重大な過失とは、寝たばこや暖房器具、てんぷら油の消し忘れなどによる火災を指します)。木造家屋が密集する日本では、自宅や家財を失った人にさらに周囲への損害賠償責任を負わせるのは酷である、という考え方によるものです。

この法律を裏返すと、隣家から出火した火災によって自分が損害を被ったとしても、重大な過失がなければ相手に損害賠償を請求できない場合があるということでもあります。「火事の原因は自分ではないのだから、相手が補償してくれるはず」と考えていると、実際には自分自身で何とかしなければならない事態が起こりえます。これが、賃貸であっても火災保険に加入しておくべき理由です。

火災保険への加入は強制?

火災保険への加入は法律上の義務ではありません。ただし、火事による損失リスクを回避するため、賃貸契約時に火災保険への加入を条件としている物件がほとんどです。多くの場合、賃貸の契約書類とあわせて火災保険の加入書類の提出が必須となっており、実質的には加入しなければ部屋を借りられないと考えておくほうがよいでしょう。

2. 火災保険の3つの補償をチェック

自分の家財を補償する「家財保険」

一般的な火災保険では「建物」と「家財」が補償の対象となりますが、賃貸物件では建物部分は大家さんが加入するため、賃借人が加入するのは家財を補償する「家財保険」になります。家財保険は、火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹災・雪災のほか、建物外部からの物体の落下・飛来・衝突、漏水による水漏れなどで家財が損害を受けたときに補償するものです。

賃貸の場合、家財保険をベースに、次に紹介する「借家人賠償責任保険」と「個人賠償責任保険」をあわせて3つセットで加入するのが一般的です。

大家さんへの補償「借家人賠償責任保険(特約)」

これは大家さんに対して賠償責任が発生した場合の損害を補償する保険です。失火責任法によって、重大な過失がなければ賠償責任を問われないはずですが、ここでポイントとなるのが賃借人が契約時に負う「原状回復義務」です。原状回復義務は失火責任法の適用を受けないため、火事で建物が燃えてしまった場合、賃借人は重大な過失がなくても大家さんに対して損害賠償責任を負うことになります。借家人賠償責任保険は、この原状回復のための費用を補填する保険です。

隣家などへの補償「個人賠償責任保険(特約)」

日常生活のトラブルによる損害に備える保険で、たとえば水漏れで階下の部屋に損害を与えた場合などに補償金が支払われます。個人賠償責任保険は自動車保険や傷害保険の特約としてすでに付いている場合もあるため、補償が重複しないよう加入前に確認しておきましょう。

契約者(賃借人)家財保険借家人賠償責任保険個人賠償責任保険自分の家財を守る(家財の損害を補償)大家さんへの賠償を守る(原状回復費用を補償)隣人・第三者への賠償を守る(日常生活のトラブルを補償)

賃貸の火災保険3点セットが守る相手のイメージ:契約者を中心に、家財保険は自分自身を、借家人賠償責任保険は大家さんを、個人賠償責任保険は隣人・第三者を守る

3. 火災保険選びのポイント

必要な補償額を確認する

家財保険に加入する際は、所有する家財の量や質を踏まえて適切な補償額を設定することが大切です。家財すべての金額を正確に把握するのは難しいため、保険会社は世帯主の年齢・家族構成をもとにした目安を示しています。一般的な目安として、単身世帯で300万円前後、夫婦2人世帯で300万円〜500万円程度とされていますが、所有する家財の量によって前後します。出典:損保ジャパン「家財に設定する保険金額の目安」

補償額を決める際は、保険金額を時価(経年による価値減少を差し引いた額)で設定するタイプと、新価・再調達価額で設定するタイプがある点にも注意が必要です。時価で設定すると、いざというとき新品に買い替えるだけの保険金が出ない可能性があります。

なお、借家人賠償責任・個人賠償責任の支払限度額は、借家人賠償責任が1,000万円〜2,000万円程度、個人賠償責任が数千万円〜1億円程度で設定されることが多くなっています。

火災保険の保険料の相場

賃貸向けの家財保険の保険料は、補償額や地域、建物の構造などによって変わりますが、目安としては年間4,000円〜6,000円程度が一般的です。出典:チューリッヒ「家財保険の相場はどのくらい?」 なお、2023年6月に火災保険の参考純率が全国平均で13.0%引き上げられ、2024年10月以降の契約から各社の保険料に反映されています。自然災害の増加や修理費の高騰が背景にあるため、以前に加入した保険を更新する際は保険料が上がっている可能性がある点も念頭に置いておきましょう。出典:ニッセイ基礎研究所「火災保険料率の引き上げに向けた動き」(2026年9月時点の情報)

手続きや保険内容が簡単なWebサイトも活用を

火災保険を探す方法として、一括見積もりができる比較サイトを活用するのもひとつの手です。条件を入力すれば数分で見積もりを取ることができ、複数社の商品を比較できます。

不動産会社が案内してくる保険に入らなくてはダメ?

不動産会社から契約時に案内される火災保険にそのまま加入するケースは多く見られますが、その保険に加入しなければならない義務はありません。案内された保険が割高だったり、余分な補償が付加されていたりすることもあるため、自分で内容を比較検討することも選択肢のひとつです。

4. 更新の際はしっかり見直しを

賃貸住宅の火災保険は通常、1年か2年で契約を更新する仕組みになっています。更新時は契約内容を見直す機会でもあるため、補償や保険金額が適切かどうかをこのタイミングで確認しましょう。手続きをせず無保険の状態になってしまうと、火災を起こしたり巻き込まれたりしたときに大きな損害賠償リスクを負うことになるため、注意が必要です。

5. 地震による火災は補償されるの?

火災保険では、地震を原因とする火災は補償の対象外となります。地震による火事に備えたい場合は、地震保険に別途加入するか、加入済みの火災保険に地震保険を付帯する手続きが必要です。

まとめ:賃貸住宅の火災保険は適切な補償をしっかり選ぼう

賃貸物件で暮らすにあたり、火災保険は自分自身や大家さん、近隣の住人を守るために加入しておくことが望ましい保険です。契約時に言われるがまま加入するのではなく、家財保険・借家人賠償責任保険・個人賠償責任保険それぞれの内容と補償額を理解したうえで、過不足のない保険を選ぶようにしましょう。

※本記事は編集部が作成した一般的な参考情報です。特定の商品・保険会社を推奨するものではなく、断定的な提案でもありません。実際の要否は、各代理店の窓口で保険募集人にご確認ください。統計・制度に関する数値は今後変更される可能性があるため、最新の情報をあわせてご確認ください。

執筆

ほけんスコア編集部

Googleの公開データをもとに保険の窓口を客観的に比較・解説する、ほけんスコアの編集チームです。

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